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BtoG(対行政)スキーム — セクションガイド

官公庁・自治体(Government)を相手取るBtoGリユースは、「仕入」と「連携」の2方向で成立する。 一般のBtoCと異なり参入者が少なく、正しい制度知識を持つだけで競争優位になれる領域だ。 本セクションでは5スキームを「儲かる理由/落とし穴/始め方」の軸で整理する。


5スキームの比較

スキーム 参加要件 競争の少なさ 案件規模感 詳細
官公庁オークション 18歳以上・会員登録(無料)。保証金を用意するだけで参加でき、単発落札に古物商許可は不要。ただし継続的に転売目的で落札・再販する場合は「業として」に該当し古物商許可・台帳記載が必要古物営業法参照) ★★★ 一般消費者も参加するが、継続仕入として活用する事業者は少ない 動産は数千円〜数十万円。公有財産の不動産は1億円超の例あり 動産・自動車・不動産。2025年度出品のべ11,646物件、参加行政機関約1,739団体
公売(差押財産) 18歳以上・保証金(見積価額の10%以上)。滞納者本人は参加不可 ★★★ 書面入札の存在など手続きの煩雑さが参入障壁になる 動産中心。貴金属・ブランド品・自動車など 国税・地方税滞納処分。最終的な代金充当先は税務署等
自治体×リユース連携 おいくら加盟は月額費用のみで初期費用なし。古物商許可が前提 ★★★★ 行政窓口への提案・協定締結という参入摩擦が競合排除として機能 粗大ごみ相当の生活用品中心。単価は低いが安定的な量が期待できる ジモティー連携300自治体、おいくら235自治体(2025年2月時点)
遺失物の払い下げ 古物商許可が参加必須(熊本県警の例)。随意契約審査あり ★★★★★ 制度自体の認知度が低く、参加者は固定化しやすい 傘・自転車・衣類等のロット一括。個別管理よりも量目線 都道府県帰属品を警察本部が年数回売却。警視庁は毎週3〜4トン車2台規模
循環経済政策との接点 環境省・経産省の公募応募。自治体との共同申請が定石 ★★ 採択件数が少なく難易度は高い。補助金獲得後の事務負担も大きい 実証事業ごとに異なる。補助金額は公募要領で確認 第五次循環型社会形成推進基本計画(2024年8月閣議決定)を頂点に整備が急速に進む

なぜBtoGは「狙い目」なのか

1. 出品者が行政機関のため価格が低い出発点から始まる 見積価額(最低落札価格)は「市場価格から運搬コスト・保管コスト・傷み等を控除した相場」で設定される(国税庁・公売実施の一般的手続)。BtoCの消費者間オークションのように感情的な価格競争が起きにくい。

2. 安定的な出品サイクルがある KSI官公庁オークションは年6回の公有財産売却・年6回のインターネット公売を定期開催(2026年度スケジュール)。自治体連携も粗大ごみ持ち込みという日常的な住民行動に紐づく。

3. 民間のBtoB仕入れ(古物市場)と被らない 古物市場は同業者間の価格競争が激しく、参加資格も制限される。BtoGは「行政経由」という別ルートであり、古物市場と組み合わせることでポートフォリオが分散できる。

4. 制度・手続きが公開情報として整備されている 入札手順・保証金額・開催スケジュールはすべて公官庁が公告する。「知っているか否か」だけが差になる。


BtoGリユースを始める前の基本チェックリスト

参入前に以下を確認しておくと、最初の仕入から迷いが少ない。

法務・許可

  • 古物商許可を取得済みか(遺失物払い下げ・自治体連携の買取は必須)
  • 古物台帳の記載様式・保存義務を理解しているか
  • 出張買取を行う場合、特定商取引法の「訪問購入」規制を把握しているか

資金

  • 公売・官公庁オークションの保証金(見積価額の10%以上)を複数物件分確保できるか
  • 落札から代金納付期限まで(通常数日〜2週間程度)の資金ブリッジがあるか
  • 引取・運送コストを落札価格に上乗せして採算計算しているか

情報収集体制


収録スキーム

ページ 扱う内容
官公庁オークションの仕組み KSI官公庁オークションの参加方法・入札フロー・落札後の流れ
公売(差押品)スキーム 国税・地方税滞納処分の公売への参加方法と注意点
自治体×リユース連携 粗大ごみ持ち込み品の再販協定(おいくら・ジモティー事例)
遺失物の払い下げ 警察の落とし物処分の仕組みと参加方法
循環経済政策との接点 環境省・経産省の補助金/実証事業・サーキュラーエコノミー政策動向

関連ページ

  • 古物営業法 — 古物商許可の取得・義務・帳簿管理
  • 用語集 — 見積価額・公売保証金・落札・差押えなどの定義